コラム/2024-01-03
学校へ行けない人へ③心的過敏(3)О型の解決のヒント
<前回からの続き>
今回は、
”心的過敏”とも言うべき、感情的な快/不快への過敏さを持っている為に
学校へ行けなくなっているお子さんの中で、
前回のО子さんの例の様に
主にオキシトシン(愛着や絆を司る神経伝達物質)を利用し、
他人との交流で不快刺激(⇒不快感情)を回避し感情の安定を図るタイプ、
つまり私が言う所の「О型」のお子さんやその親御さんに向けて、
解決へのヒントをお書きしたいと思います。
<学校へ行けなくなったお子さんの解決へのヒント(3)О型>
◎О子さんの例(О型=オキシトシン安定型)
①子供にとっての心的な不快刺激(不快感情)を減らす工夫
まず、
子供に精神的な”安全基地”を確保する事で不安の軽減を図りましょう。
О子さんにとっての安全基地はお母さんと思われます。
ただ、
普段の明るいО子さんが、そこまで敏感であるとは
流石のお母さんでも気づかないかも知れません。
ですから、
「この娘は実はとってもデリケートなのかも知れない」と認識し、
丁寧に共感し、不安を和らげてゆくといった愛着の絆を深めてゆく事
が役に立つと思います。
例
娘「ママ、この前の模試で〇〇高校はC判定だった・・・
受からなかったらどうしよう・・・」
母「Cになっちゃったから不安なんだよね」(と、肩を抱き寄せる)
娘「もし、受からなかったら私どうなっちゃうの?」
母「大丈夫、大丈夫。万が一の時は第二志望の学校でも
テニスは続けられるでしょ?」(と頭を撫でる)
娘「でも、第二志望の△△高校は学費が高いし・・・」
母「そんな事を気にしてくれてるんだね!有難う。
でもパパと話したんだけど、パパも”お金の事よりも
О子がどの学校へ行こうが、元気で伸び伸びとしてくれれば
それが一番だ”と言ってたし、ママもパパと同じ意見よ」
娘「ママ、本当?」
母「何言ってるの?あなたはママとパパにとっては、一番大切な娘
だからね」(と、笑顔でハグ)
等々。
②子供にとっての快刺激を増やす
О子さんがオキシトシン安定型の「О型」とすれば、
彼女にとっての”快”を感じる人と一緒に居る時間を増やす工夫が
役に立つと思います。
・母が一緒に居る時間を作り、一緒に出掛けたり息抜きさせてあげる
・部活の顧問の先生にお願いし、短時間でも後輩の指導等で、
顔を出す事を許可してもらう
・部活の仲間達と一緒に居る時間を増やす
例えば、
親同士、子同士が合意すれば、一緒に勉強したり、
たまに集まって息抜きに出掛けたり(なるべく勉強の話題を避けた
楽しい会話)する
・塾等、学校以外での他人との交流を深めてゆく
志望校が同じとか、他の学校の同じ部活、比較的よく話す子等が
塾に居れば、一緒に勉強したり、息抜きしたりする時間を作る、
等々。
次々回からは、(対人不安以外の)「不安過敏」についてお書きしたい
と思います。
<次々回へ続く>
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