コラム/2024-01-26
恋愛/結婚がうまくいかない人へ②愛着の問題(1)
<前回からの続き>
「私が選ぶ男性は最初は優しく見えても、
付き合ってゆくうちに、必ずモラハラやDVされてしまう・・・。
いつもこうなってしまうのは、私自身にも問題があるのかな?」
「最初は”タイプだ”と思っていた人でも、親密になればなるほど
距離を置きたくなってしまい、結局自分から身を引いてしまう・・・。
こんなんじゃあ、いつまで経っても結婚できない。」
「私は自分で”尽くす女”だと感じている。
一生懸命相手に尽くすのに、何故か相手が離れてゆく・・・。
押しつけがましくならない様に気を遣っているんだけど、
私ってウザいのかな?」
いつも同じ様なパターンで恋愛や結婚がうまく行かない場合は、
愛着の”問題”が隠れている場合も有ると思います。
以下、
それらの”問題”の代表的な例を挙げてみたいと思います。
<愛着の問題>
幼少期には誰でも不安や不快を自分で処理する事ができません。
ですから、愛情を持って寄り添ってそれらを解消してくれる
安全基地となる親(養育者)の存在が不可欠です。
そうした親(養育者)との間で、
きちんとした愛着関係が結ばれていれば良いのですが、
そうでなかった場合は、
大人になってからも特に恋愛/婚姻関係において
愛着の問題が生じる事も少なく無いでしょう。
どういう事かと申しますと、
幼ない子供にとっての愛着の対象は親等の養育者です。
ですから当然親の愛情や庇護を求める訳です。
ところが、
例えば
気分屋で、すぐ怒鳴ったり手が出たりする母親の許で育った場合は、
愛着の対象は怒鳴ったり暴力的な人で、愛される為の手段は服従する事です。
そして、
その人がパートナーを選ぶ時には「愛着の対象」を選ぶ訳ですから、
無意識的にそんな母親の様なモラハラ/DVチックな相手を選んでしまう
事もあるでしょう。
そしてそんな相手に対して、子供時代と同じように
「服従」(抵抗/反抗せず、逃げもしない)という手段を採り続けるから、
相手のモラハラ/DVが益々酷くなって
気が付くと耐えられないレベルになっていた、という事も起こり得ます。
この、
親とパートナーを同一視してしまう等の、
無意識が誰かを別の人とダブらせてしまう事を「転移」と言います。
(※この「転移」は、殆ど全ての人にとって
重要な人間関係において生じると考えられています)
しかも、
本人の意識では無意識の中で「転移」が起きているなんて
知らない訳ですから、
「何でいつもこうなってしまうんだろう?・・・」
と徐々に絶望的になってゆく事もあると思います。
次回からは、
「愛着の問題」の代表的な”転移の例”を挙げてみたいと思います。
<次回へ続く>
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