コラム/2024-04-12
愛着と気休め・気晴らし
<前回からの続き>
以前にもお書きしましたが、
「愛着(アタッチメント)」はイギリスの精神科医ジョン・ボウルビィが提唱した
愛着理論の中での定義で、
簡単に申しますと
「乳幼児が危機的状況に瀕したりそれを予知し恐れや不安を強く感じた時に
特定の他者(主に親)への近接(くっつく事)を通して、
不安・恐怖を鎮め、安全・安心の感覚を回復・維持しようとする傾性」
という事です。
つまり、
乳幼児の心身の不快な事柄や危機的状況に対して、
養育者(主に親)が安全・安心の基地になってあげる事が
その後の子供の発達にとって不可欠であるという事です。
この事を私なりの解釈で申し上げますと、
「親が安全・安心の基地」として機能する事は
即ち、
「親が気休め・気晴らし・気を紛らわせてくれる存在」として機能している
とも言えると思います。
だとすれば、
愛着理論から見ても、気休めや気晴らし、気を紛らわせる事は
とても大切な事だと思います。
では、
何故そこまで愛着形成が大切だと考えられているのでしょうか?
それは、
「愛着」が形成されていないと安全基地を欠いた状態になり、
いつまで経っても気が休まらず、気が晴れずに気分転換できない
という事態に陥ってしまうでしょう。
そして、
その様な状態になれば、
次回お書きする「探索行動」に取り掛かれなくなるからだと考えられます。
<次回へ続く>
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