コラム/2024-05-27
症状/障害を制御する能力の高め方③
<前回からの続き>
前回までにお書きした様に、
ポリヴェーガル理論を基に考察すれば、
腹側迷走神経系(社会的関わりの機能)の働きを強める事で耐性領域を広げ、
症状や障害(交感神経系や背側迷走神経系による過度の防衛反応)
が生じない方向へ持ってゆける、
と考えられます。
だとすれば、
この腹側迷走神経系が働く機会を増やしてゆく事
が症状/障害には有効の筈です。
今回は、
その方法のヒントをお書きしたいと思います。
<症状/障害を制御する能力の高め方③>
③腹側迷走神経系が働く機会を増やしてゆく
(1)相互調整/自己調整能力を高めて耐性領域を広げておく
※前回の「②」と前々回の「①」の方法をご参照下さい
※トラウマがある場合は、そのケアもしておきましょう
(2)防衛反応が起きにくい対象を選ぶ
いきなり「怖い」「苦手」と思う相手や対象に近づいてゆくと
防衛反応に圧倒される恐れがあります。
それ故、
比較的「安心」「安全」と感じる相手や対象から
徐々に社会的関わりを行う必要があると思います。
例:
「クラスや職場等で、相手を観察・評価してゆき、
比較的怖さや苦手感を感じない相手を選ぶ」
「男女/老若/動物の種類等を思い浮かべて、
比較的怖さや苦手感を感じない相手や対象を選ぶ」
(おばあさんは、まだマシ、犬より猫の方がマシ、等)
(3)その対象へのアプローチの手段を考える
例:
「クラスのA子は、感じが良い子で、私と同じ”推し”だ・・・。
明日思い切って彼女のSNSに”いいね!”をつけてみようかな?」
「同年代の子は苦手だけど、おばあさんは苦手じゃない・・・
今度困っているおばあさんを街で見かけたら、
声をかけてみようかな?」
「私は犬より猫の方が好きだ・・・
今度思い切って猫カフェに行ってみようかな?」
(4)できる範囲で少しずつそれを実行してゆく
※お独りでは難しい場合はお気軽にご連絡下さい
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