コラム/2024-10-29
カウンセリングで大切なポイント⑧その解消法を伝える
<前回からの続き>
前回までにお書きした様に、
クライアントさんの今のお悩みや症状の”根本原因”が想像でき、
それを説明し腑に落として頂き、働き掛ける(介入)ポイントが決まれば、
それを提示してゆきます。
<⑧その解消法を伝える>
例えば、
前回、前々回にお書きした、
「境界性パーソナリティー障害(BPD)」と診断された架空の'女性の例'では、
①変えられない部分のノーマライズ
例:
「すぐ不安になったったり、激しい感情が出てきてしまうのは、
恐らく生まれ持ったものですので、あなたのせいではありません。
問題はそこではなく、強い不安や激しい感情に振り回され続ける事です。
そういった強い感情が出て来ても、
圧倒されずにすぐに落ち着かせる事ができれば、
今のお悩みの大半は無くなると思いますが、どうでしょうか?」
②内的作業モデルを作る
例:
「強い感情に圧倒された時は、”私=”不安”、”私”=”怒り”
になっている筈です。
そうなると”自分”ではどうする事もできなくなるから、
振り回され続ける訳です。
ですから、”不安”や”怒り”等の強い感情を”私”が俯瞰で見る、
つまり客観視して落ち着かせてゆく術を身につけてゆく必要があります。」
③スキーマと行動に働きかけてゆく
例:
「それがある程度身につけば、自分で自分の感情を制御できる様になります。
但し、”私は見捨てられるに違いない”、”他人は信用できない”等の
後からできた信念があると、
そういった徴候を感じる度に、心が不安定になって
決まったパターンの行動(試し行動や自傷行為等)をとってしまうので、
落ち着かせるのも大変になってくるでしょう。
ですから、そういった”後からできた信念”や”決まったパターンの行動”
を変えてゆのも良いと思います。」
④耐性の窓を拡げてゆく
例:
「そうして、強い感情を自分で制御して落ち着かせる事ができ、
考え方が変わり、決まったパターンの行動が無くなれば、
BPDから卒業できると思いませんか?」
等々。
次回は、
「じゃあどうすればいいんですか?」といったクライアントさんの問い
に答えられる様に、
少し具体的なそのやり方をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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