calendar コラム/2024.12
<<
2024.12
>>
[コラム] |
||||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |
2024/12/31 (火)
人間関係の悩み⑨give&take
<前回からの続き>
前回は、
「自分への思いやり」(Selfcomapassion)
と
「他人への思いやり」(comapassion)
の大切さをお書きしました。
今回は
それらの「思いやり」のバランスを取る事についてお書きしたいと思います。
人間関係においては、
give(相手への思いやりに基づいた言動をしてあげる)
と
take(相手からの思いやりに基づいた言動を感謝して受け取る)
のバランスが取れていれば、
良好な人間関係になると思います。(健全な相互依存)
ところが、どちらか一方の人(give側)が、
「相手にしてあげてばかりで、してもらえていない」と感じるのであれば、
giveに比べてtakeが少ないと感じて、不満を持つでしょう。
また、どちらか一方の人(take側)が、
「やってくれて当たり前、何故もっとやってくれないんだ?」
と感じたり、
相手がやってくれた事に気づかなかったり、
自分の欲求や要求と違う事をやってくれた場合は
その人(take側)は欲求不満になるでしょうし、
相手の人(give側)は報われない様に感じて辛い思いをするか、
「もっとしてあげなきゃ!」と頑張って、
益々give&takeのバランスが崩れる方向へ向かうでしょう。
以下に
「思いやりのバランスを取る事」についての私が思う大切なポイント
をお書きします。
<思いやりのバランスを取る>
①相手の思いやりに気づく
できればお互いに毎晩、
その日一日の「相手からしてもらった思いやりのある言動」
と
「相手へしてあげた思いやりを持った言動」
を箇条書きにして、
お互いにそれを相手の前で発表するか、LINEで送りましょう。
②思いやりへの感謝
相手が自分の幸せを考えてしてくれた事、言ってくれた事に
(たとえ自分の欲求・要求と違っても)感謝を述べましょう。
③バランスを取る
お互いに発表し合った後で、
「してもらった事が少ない」
とか
「自分の欲求・要求と違う事ばかりしてくれる」
と感じたのであれば、
バランスを取る為に、自分がして欲しい事を伝えましょう。
(但し、なるべく相手がそれによって不快になったり負担が増えない事柄)
⇒相手はその中でできそうなもののみを了承し、
(相手側がしてくれるか否かは相手の自由なので)
自分側はしてくれたもののみ感謝し、してくれなかった事は咎めない
様にしましょう。
※それでも不満が残るのであれば、
話し合ってお互いの妥協点を見つけましょう
※難しい場合はお気軽にご相談下さい
2024/12/27 (金)
人間関係の悩み⑧自他への思いやり
<前回からの続き>
前回は、
不安やイライラ、モヤモヤ等の神経系や感情の防衛反応に対して、
「防衛反応を”自分”と切り離し」、「防衛反応を慈しむ」事
が大切だとお書きしました。
その事に関連して、
今回は「自他への思いやり」についてお書きしたいと思います。
<自分への思いやりと相手への思いやり>
よく
「ありのままの自分を愛しなさい」(Self comapassion)
とか
「ありのままの相手を愛しなさい」(comapassion)
と言われますが、
それはどういう意味なのでしょうか?
私の理解では
(例えば前回までの例で言うと)
普通は嫌ってしまうであろう自分の中の「不安」や「イライラ」「モヤモヤ」
(「死にたい」とか「憎しみ」でさえ)等の防衛反応達に対して、
”可愛い我が子達”だと思って
どんな自分の”部分”も否定したり邪魔だと思わずに
思いやりを持ってケアしてあげる事だと思います。
もし、
可愛い我が子達の中で
「私はお母さんから愛されてない」と感じる子が居たとして、
その子の感情に蓋をしたまま
他の”出来の良い兄弟姉妹達”だけに愛情を注ぐと
その子は反発したり、落ち込んだりしてしまうでしょう。
同じ様に
「自分の中の子供達」
や
「相手の中の子供達」に対しても自分の好き嫌いで判断してしまうと、
嫌われたり憎まれてしまった子は、きっと傷つくでしょう。
ですから、
まず自分の中の全ての子達に思いやりを持ってあげて
相手の中の全ての子達にも同じ様に思いやりを持ってあげる事
が大切だと思います。
※お独りでは難しい場合はお気軽にご連絡下さい
<次回へ続く>
2024/12/24 (火)
人間関係の悩み⑦不安や怒り等の防衛反応の処理
<前回からの続き>
前回お書きした、
「相手の境界線を尊重し、それを踏み越えない様にする」事
を実践されると、
自分が理想とする相手との距離感が保てなくなり
不安やもやもや、イライラ等の防衛反応が生じる事があるでしょう。
そこで今回は、
それらの防衛反応を処理する為のヒントをお書きしてゆきたいと思います。
<防衛反応の処理>
①防衛反応を”自分”と切り離す
例えば、
前回の「例2」の様に、本当はLINEのやり取りを毎日したいのに、
彼氏側の境界線や距離感を尊重して我慢したら
「不安」や「イライラ」が強く出る様になった・・・。
この様な
「不安」や「イライラ」、「モヤモヤ」等は
自分では無く、自分の中に生じた防衛的な神経系の反応や感情だと言えます。
ところが、
「”私が”不安」「”私が”イライラする」では
自分=反応・感情になってしまいますので、
処理する事は難しくなります。
そこで、
”自分”と反応・感情を分けてみましょう。
例えば、
「あ!今私の中の”不安ちゃん”が出て来た」
「あ!イライラちゃんが代わって出て来た」
等々。
②防衛反応を慈しむ
それらの自分の中の反応・感情達は、
「自分が傷つかない様に」「自分がしんどくならない様に」
守ってくれている存在です。
ですから、
否定したり消し去ろうとせずに
自分の中の可愛い幼子だと思って、
寄り添いケアしてあげましょう。
例
「不安ちゃん、あなたは”このままでは大切な人が私から去ってゆく”
と感じて出てきてくれたんだね!
いつも私の事を考えてくれて有難う。
でも、大丈夫だよ。
あの人はお仕事が忙しくってそれ以外考えられなくなってるだけ
だから・・・。
お仕事が大丈夫になったら、またきっと会えるから
少しだけ我慢しててね。
それまでは、私があなたの寂しさを埋めてあげるよ!」
と、不安ちゃんが出て来る度に「ヨシヨシ」してあげる、等々。
次回は、
「自他への思いやり」についてお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
2024/12/20 (金)
人間関係の悩み⑥(3)相手の境界線を尊重する
<前回からの続き>
今回は、
「相手の境界線を尊重し、それを自分が踏み越えない様にする」
為のヒントをお書きしたいと思います。
<相手の境界線を尊重し、それを踏み越えない様にする>
①相手の自分や他人との距離感を把握する
ここで、前々回お書きしました”例”を再度挙げてみましょう。
例1
・「友人が涙目で落ち込んでる様子だったので、心配になって聞いたら、
彼氏とうまく行ってない様だった。
その後気になって何度か”彼氏とうまく行ってる?”と、その話題を振ると
”え?・・・まあまあ”等と曖昧に答えるので益々気になって、
”うまく行ってないんだったら、いつでも相談して!”
と念押ししたら、それが余計なお節介だったのか、
友人と距離ができちゃった様に感じた」
上の例1では、
この友人は最初は彼氏とうまくいってない事を打ち明けたけど、
その後ははっきりとは答えなくなっています。
彼氏の事を聞いた時の微妙な表情や身体の状態(例えば筋肉が硬くなる)、
声の感じ等から、防衛モードの”拒絶”を少しでも感じたら、
それ以上、その話題に触れない方が良いでしょう。
それは、
もしかすると友人はあなたとの関係を「楽しい話題」や「同じ趣味の話」
をする間柄と認識していて、重たい話ができるほどは近い距離には無い
のかも知れません。
或いは、
誰にも悩み事を相談せず、独りで何とかする傾向が強い人
なのかも知れません。
友人の事を「水くさい!私の事親友だと思ってないのかな?」以外の可能性
をいくつか書き出してみましょう。
例2
・「彼氏はマメでは無いので、不安になって”毎日LINEして!”
って言ってるのに、
LINEが来ない日は、”どういう事なの?”って詰めてしまう。
この頃はLINEをスルーする様になった彼氏に
益々不安が募ってキレてしまう」
上の例2では、
彼氏さんは、元々今自分がしたいか?したくないか?
といった自分のペースを守る事を優先し、強制される事が嫌い
なのかもしれませんし、
人との距離感を適度に保つタイプなのかも知れません。
或いは、
仕事や勉強等、他に気がかりな事があると、それに集中してしまい、
それ以外が疎かになってしまうのかも知れません。
LINEが返って来ない段階で、「私の事はどうでもいいんだ!」
以外の可能性をいくつか書き出してみましょう。
②相手の意志や選択を尊重する
上記の「例1」で、
例えば
「友人が彼氏との事を私に話したくなさそうなのは、
私とは同じ”推し”の話を楽しくできる関係性を望んでいるからかも?」
と想像できたら友人の意志を尊重し、
もっとそういった話題を増やして楽しい時間にする事を意識してみましょう。
また上記の「例2」では、
例えば
「彼氏は、仕事が忙しくて、私だけでなく”友人とも会う時間が無い”
って言ってたな。
彼の意志を尊重して、しんどいけど少し我慢して”仕事大変なんだよね。
余り無理しないでね!一段落するまでLINEするのは我慢するから
時間ができたら”連絡してね。それまでは”どうかタカシの仕事がうまく
行きます様に”って毎日祈ってるわ”」
等と相手の意志を尊重し、それによる選択を応援してあげるのも良い
でしょう。
但し、
「じゃあ、私の不安はどうすればいいの?」と感じる方もいらっしゃる
でしょうが、
その不安や怒り等の処理については次回お書きしてゆきたいと思います。
<次回へ続く>
2024/12/17 (火)
人間関係の悩み⑥(2)自分側の境界線を引く
<前回からの続き>
今回はまず、
「自分側の境界線を明確にして相手が踏み越えない様にする」
為のヒントをお書きしたいと思います。
<自分側の境界線を引く>
①相手の評価を基に、適切な距離感を保つ
前回までにお書きした事をヒントを基に
周囲の人、独り独りに対して自分が不快を感じない距離感
を見つけましょう。
⇒それが自分側の境界線になります。
②自分側の境界線を守る
例えば、
動物園やサファリパーク等で、猛獣を見る事を楽しめるのは、
檻や柵、頑丈な車のボディーなどの明確な境界線があって、
それを踏み越えて来ない確信があるからです。
ところが、
不手際があって、猛獣が檻を壊してこちらに向かってくれば
どうなるでしょう?
当然、
一目散に「逃げたり」、隠れたり(回避)、園の人に助けを求めたり、
加勢してもらい麻酔銃を撃ってもらう(戦う)等、
防衛反応が作動するでしょう。
※ここで、「凍り付く」という防衛反応が生じるとやられてしまうでしょう
それと同様に、
相手がもし自分側で定めた境界線を踏み越えて来た場合は、
「逃げる」「戦う」等の防衛反応を駆使して、
断固として自分の境界線を守りましょう。
例
・「過干渉な親」
⇒「お母さん、いつも私の事を心配してくれて有難う。
でも、これからは自立して自分の世話は自分でしてゆきたいと思うの。
だから、LINEは月1回にして。何かあった時は私から連絡するから」
(回避)
・「心配してくれるのは有難いんだけどいつまでも子供扱いされると嫌なの!
何かあったら私から連絡するから、必要な時以外に連絡してこないで!」
(闘う)
・「パワハラ上司」
⇒「確かに私のミスでした。すみませんでした。
でも、謝っても怒鳴り続けるのはやめて下さい」
(闘う)
・(同じ様にパワハラを受けている人と仲良くなって)
「あれはパワハラだよね!一緒にパワハラ相談室に行かない?」
(加勢してくれる人を募って一緒に闘う)
・異動願いを出す、休む、転職を考える
(逃げる)
上の例の様に、
言い訳でもウソでもどんな手段を使っても構いませんので、
まず自分側の境界線を守りましょう。
次回は
「相手の境界線を尊重し、それを自分が踏み越えない様にする」
為のヒントをお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
2024/12/13 (金)
人間関係の悩み⑥(1)相手との境界線を引く事について
<前回からの続き>
前回までの方法を参考にして頂き、
相手との適切な距離感を保つ事が習慣化できれば、
相手との境界線を引く事を目指しましょう。
<相手との境界線を引く事について>
①相手への評価を基に、適切な距離感を保つ
前回お書きしたやり方を参考に、
自分が”不快”を感じない相手との距離を保つ様に意識しましょう。
②今現在、不快を感じる相手(との関係)を絞り込む
例A
・「社会人の私に対して、”ちゃんとご飯食べてる?”とか
”仕事忙しい様だけど、しんどいのなら田舎に帰って来たら?
お見合いの相手も探しておくね”等と毎日LINEしてくる母。
鬱陶しいなあ。子供じゃあるまいし、放っておいて欲しい。
けど、心配してくれてるのだから、本音は言えない」
・「ちょっとしたミスでも怒鳴り散らしてくる上司。
パワハラオヤジの典型だ!
でも、”言い訳するな!”と言われそうなので、
上司の勘違いで怒られた時でも、誤解を解く事無く
謝っている自分を情けなく感じる」
例B
・「友人が涙目で落ち込んでる様子だったので、心配になって聞いたら、
彼氏とうまく行ってない様だった。
その後、気になって何度か”彼氏とうまく行ってる?”と、
その話題を振ると、”え?・・・まあまあ”等と曖昧に答えるので
益々気になって、”うまく行ってないんだったらいつでも相談して!”
と念押ししたら、それが余計なお節介だったのか、
友人と距離ができちゃった様に感じた」
・「彼氏はマメでは無いので、不安になって”毎日LINEして!”
って言ってるのにLINEが来ない日は、
”どういう事なの?”って詰めてしまう。
この頃はLINEをスルーする様になった彼氏に
益々不安が募って、キレてしまう。」
上の「A」の例は、
自分の境界線を相手が踏み越えて来たから不快を感じている
と言えるでしょう。
逆に「B」の例では、
相手の境界線を自分が踏み越えてしまったから、
自分にとっても相手にとっても不快を感じる関係性になったと言えます。
この事からも、
「自分の境界線を明確にして相手が踏み越えない様にする」事
と
「相手の境界線を尊重し、それを自分が踏み越えない様にする」事
が必要であると考えられます。
次回からは
その「二つの境界線」の引き方についてお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
2024/12/10 (火)
人間関係の悩み⑤相手との適切な距離感
<前回からの続き>
前回までの方法を参考にして頂き、
「協働調性」、「自己調整」の力を身につけて
意識の向け先を変えて「相手を評価する事」に慣れてくれば、
相手との適切な距離感を保つ事を目指しましょう。
<相手との適切な距離感を保つ>
①相手に意識を向けて相手を評価してゆく
「私がこの人の事をどう見ているか?どう思うか?」
「この人の良い所は?ダメな所は?」
「この人の好きな所は?嫌いな所は?」
というように、
自分が相手を評価する側に廻る事を意識しましょう。
②相手への評価に基づいて距離の取り方を変える
例えば、
(1)「友達のA子は一緒に居て楽しい所は好きだけど、
噂好きで、彼女に言った事がすぐに皆に伝わってしまう所は嫌だ!」
⇒
「一緒に居て楽しい場なら参加するけど、
職場の話やプライベートな悩みなどの話題は避けよう!」
(2)「職場のBさんは、仕事はできるけど、
趣味・嗜好は私と合いそうにない」
⇒
「仕事の事は教えてもらうけど、
ランチや終業後に誘われても、体よく断ろう!」
(3)「クラスのC子は性格が悪いけど、取り巻きが多い一軍の子で
敵に廻すと厄介だけど、褒められるのが好きな性格だ」
⇒
「笑顔でお早うと言ってあげた後は、こちらから近づかない様にしよう。
でももし話し掛けてきたら、ひと言誉め言葉を添えてやって、
適当に合わせておこう!」
等々。
次回からは、
「相手との境界線を引く」についてお書きしてゆきたいと思います。
<次回へ続く>
2024/12/6 (金)
人間関係の悩み④他人への恐怖の解消・緩和(4)
<前回からの続き>
今回は、
他人への恐怖の解消・緩和に役立つ「意識の向け先を変える」ヒント
をお書きしたいと思います。
<他人への恐怖の解消・緩和(4)>
(先天的/後天的に)「過敏さ」を持っていらっしゃる場合、
或いは
幼少期に主に被虐待的な所謂機能不全家族や否定的な家族環境
の中で育った為に長期に渡って日常的にプチトラウマを負い続け、
「発達性トラウマ障害」や「複雑性PTSD」等と呼ばれる状態
になった場合等は、
他人からの攻撃や否定に敏感になり、防衛的になってしまっている
場合が多いでしょう。
ですから、
自分が攻撃や否定を受けない様に
常に「相手からどう見られているか?」を気にして、
攻撃や否定を受けない様な(顔や髪形、体形、服装などの)「見た目」
や
自分の声や話す内容やふるまい方等に神経をすり減らしてしまうでしょう。
そうなると、
「こんなルックスの私なんて誰も相手にしてくれない」(醜形恐怖等)
とか
「髪型が決まらないから外出できない」
とか
「人前で発表できない」
とか
「雑談に参加できない」
等、
社交不安障害的なお悩みを持つ様になるでしょう。
これはつまり、
防衛的になっているせいで、
「”自分”がどう見られているか?どう評価されているか?」
「攻撃や否定を受けない様に”自分”をどう変えて行かないといけないか?」
等と、
常に「”自分”に意識が向いてしまっている状態」だと言えるでしょう。
この様に
自分に意識が向き続けてしまうと、相手の反応に、より敏感になり、
「あ!、すれ違った人が”ニヤ”っとしたのは
私の事を変だと思ったからに違いない」
「だから、もっと変に思われない様にしなきゃ!」
等と益々防衛的になり、益々自分に意識が向くようになるでしょう。
そういった人にとって役に立つ事は
意識の向け先を「自分」から「他人」へと変えてゆく事です。
<他人への恐怖の解消・緩和(4)>
④意識の向け先を変える
「自分がどう見られているか?どう思われているか?」
は意識の向け先が”自分”になっていますので、
相手に意識を向けて
「私がこの人の事をどう見ているか?どう思うか?」
というように、
自分が相手を評価する側に廻る事が役に立つと思います。
この時に大切な事は、
相手の良い所や自分より優れている所ばかりに目を向けるのではなく、
自分が面接官になったつもりで、良い所もダメな所も、
好きな所も嫌いな所も、公正に見てゆく事だと思います。
ここまでお書きした内容を実践されて
「協働調性」、「自己調整」の力がある程度身について、
意識の向け先も変える事ができたら、
「相手との適切な距離感を保つ」事を目指してゆきましょう。
<次回へ続く>
2024/12/3 (火)
人間関係の悩み④他人への恐怖の解消・緩和(3)
<前回からの続き>
前回は、
(先天的/後天的を問わず)「過敏さ」によって
他人への恐怖を感じてしまう人が
神経系や感情等を人間関係の中で調整する(協働調整)力を高めてゆくヒント
をお書きしましたが、
今回は
自分で調整する(自己調整)力を高めてゆく為のヒント
をお書きしたいと思います。
※幼少期に主に被虐待的な所謂機能不全家族や否定的な家族環境
の中で育った為に
長期に渡って日常的にプチトラウマを負い続け、
「発達性トラウマ障害」や「複雑性PTSD」等と呼ばれる状態
になった場合も同様に
「協働調整」「自己調整」する力を強化する必要があると思います
<他人への恐怖の解消・緩和(3)>
③過敏さを持っている人の場合
(2)自己調整する力を高める
頭にカーっと血が上ったり、ドキドキしたり、パニックになったり、
恐怖や不安が強くなって逃げ出したくなったり、イライラしたり
などの状態は交感神経系が優位に働いているからで、
逆に
頭が真っ白になったり、現実感が無くなったり、身体が動かなくなったり、
背筋が凍り付いたり、等は背側迷走神経系が優位に働いているからで、
いずれも防衛反応が強く生じている状態です。
そして、
それらの神経系が優位な時には、
他人との交流に必要な腹側迷走神経系は働かなくなり、
社会的な交流ができなくなってしまいます。
そんな状態に陥らない様にする為には、
神経系の「自己調整力」を高めてゆく必要があります。
そのヒントとしては、
◎自分を客観視する(感情や反応を自分と切り離す)
例えば、
・お気に入りのぬいぐるみやフィギュアを2つ用意して、
「交感ちゃん」と「背中ちゃん」と名付ける
・不安が強くなったら、「交感ちゃん」を手に取り、
「今、交感ちゃんが不安が強くなって、逃げだしたくなってる」
「交感ちゃんは苦悶の表情を浮かべて、そわそわしてる」
等と実況中継してゆく
◎腹側迷走神経を働かせてケアする
例えば、
・「交感ちゃん」に思いやりを持って共感する
”それは不安になるのも無理ないよね!でも、私が安心させてあげる”
等と笑顔で優しい声のトーンで伝える
・”その不安が的中したとしても、私が〇〇してあげるから大丈夫”
等と言って、笑顔でナデナデしたり、ゆらゆらさせてあげて安心を与える
※学校や職場等、外で防衛反応が生じた場合は、
「交感ちゃん」や「背中ちゃん」が、
”自分の身体のどこに出てきているかな?”とボディスキャンして
その部分に対して同様のケアを行う
次回は、
他人への恐怖の解消・緩和に役立つ「意識の向け先を変える」ヒント
をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>