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コラム/2023-01

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2023/1/30 (月)

並外れた集中力を持っている人達

A子「私の一重の目が嫌い。みんな私の顔の事を陰で笑ってる気がする
  ・・・。だから二重に整形した。
  けど今度は鼻の低さが気になって、そこもいじった。

  でも今度は頬骨が出てる所も気になるから、そこも整形しなきゃ
  と骨を削ったけど、全体のバランスが、より悪くなった。
  こんな顔じゃあ、人前に出られない・・・」
 と、外出できなくなった所謂”醜形恐怖”と思われる女性。


B男「外に出たら汚染される・・・。
   だから外から帰って来たら手を何度も洗い風呂に入って、
   服もすぐに洗濯機に放り込まないといけない・・・。

   両親だって外で汚染されてるから、僕の部屋には入れない。
   僕の聖域である部屋だけは汚染されない様にしなきゃ!」
  と、日常生活に支障が出て来てしまっている
  所謂”強迫性障害”と思われる男性。


C子「リーダー職になって、自分が後輩達をうまく管理できるのかなあ?
   うまくできなかったらどうしよう?・・・
   この前の会議でもうまく喋れなくて、役員達に渋い顔された
   ・・・。 来週の会議も心配で心配で・・・」
  と、夜も眠れなくなった所謂”不安障害”と思われる女性。

こういった人達は「並外れた集中力を持っている人」と言えると思います。

何故なら、
誰しも自分の容姿が気になる時や、汚れが気になる時、不安になる時
はあると思います。


でも、
上の例の人達気になる所や自分のこだわりたい部分に集中し続ける事
ができるといった凄い能力を持っていると言えるのではないでしうか?

ところが、その集中先が
結果として本人や周囲が困ってしまう方向に向いてしまっているから
”問題”とみなされたり”症状”といったレッテルが貼られてしまう
のだと思います。

それでは、
「何故並外れた集中力を持っているのでしょうか?」

そして
「何故”問題や症状”となる対象に集中し続けるのでしょうか?」

次回からは、
私が考えるそれらの”理由”とそこから脱出するヒント
をお書きしてゆきたいと思います。

<次回へ続く>



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2023/1/27 (金)

どうすれば他人との適切な距離感が取れるのか?④集団編

<前回からの続き>

前回までにお書きした事を参考にして頂いて、

「他人との適切な距離を取る為の”調整役”の部分(脳の回路)」
が形成・利用される様になれば、

それを利用して「学校」「職場」「コミュニティー」等の集団の中の人達との
適切な距離を取る為のヒントに移りたいと思います。

ただ、
ここで注意が必要なのは、
(特に知らない人が多い集団の中や相手をよく知らないうちは)

「自分にとって相手との適切な距離」の基準が確立されているのか否か?
だと思います。

何故なら、
”調整役”の部分は、相手との距離が”遠すぎる”場合は近づけ、
”近すぎる”場合は遠ざける、という働きを担うに過ぎません。

そうなると、
当然「何をもって適切な距離と感じるのか?」といった、
”基準”を持っている事が前提になるでしょう。

私が思うに相手との距離の”基準”は、
”自他を評価する部分(脳の回路)”が働いて初めて確立されるもの
だと考えています。


どういう意味かと言いますと、

例えば、
「私はどんな考え方、性格・個性の人間で、
何(どんな事・どんな人・興味の対象)が好きで嫌いで、
どんな目標を持っていて、長所(得意な事)は何で短所(苦手な事)は何で
・・・。」
等といったきちんとした自己評価や自己理解が必要だと思います。

その上で、
「相手はどんな考え方、性格・個性の人間で、
何(どんな事・どんな人・興味の対象)が好きで嫌いで、
どんな目標を持っていて、長所(得意な事)は何で短所(苦手な事)は何で
・・・。」

等といった他者評価や他者理解もなされた状態で初めて、
「この人は話題や趣味は合いそうだけど、
性格的に私の短所をついてきそうだから、
趣味の話題だけをする距離感で付き合おう!」
等と相手との距離感が掴める訳です。

そしてそれができて初めて、
「この人とこれ以上、プライベートで付き合えばややこしくなりそう」
等と距離の”調整役”の部分の出番が来る訳です。




<どうすれば他人と適切な距離が取れる様になれるのか?(集団編)>

①自己評価・自己理解をきっちりしておく


上記の様に、
「自分がどんな考え方、性格・個性の人間で、
何(どんな事・どんな人・興味の対象)が好きで嫌いで、
どんな目標を持っていて、長所(得意な事)は何で短所(苦手な事)は何で、
どんな相手が好きで、どんな相手が嫌いで、どんな人と付き合いたくて、
どんな人とは付き合いたくないか?」
等を明確にしておきましょう。

できれば書き出してみるのも良いと思います。




②他者評価・他者理解をきっちりとしてゆく

上記の様に、
「その相手がどんな考え方、性格・個性の人間で、
何(どんな事・どんな人・興味の対象)が好きで嫌いで、
どんな目標を持っていて、長所(得意な事)は何で短所(苦手な事)は何で、
どんな所が自分と似ていて、どんな所が自分と違って、
自分と合う部分はどこで、合わない部分はどこで、
相手の好きな所はどこで、嫌いな所はどこで」
等を明確にしておきましょう。

できれば書き出してみて点数をつけるのも良いと思います。


例:「〇〇さんは羨ましい長所も沢山持っていて、自分と合う所もあるけれど
   他人の陰口を言う所は好きになれない・・・40点くらいかな?」

  「△△さんは、まだよくわからない所があるけれど、
   直感的に私と合いそうだし、穏やかそうななところが好きだなあ~。
   80点くらいかな?」




③他者評価に基づいて、距離を取ってみる


上記の例で言うと、

例えば
「〇〇さんは私の中では40点だから、長所はお手本にして、
 仕事の相談とかはしよう。
 でも一緒にランチへ行きたいとは思わないし、プライベートな話は避けよう!」

「△△さんの事はもっと知りたいし、仲良くなってみたいから、
 今度ランチに誘ってみようかな?」

等と、相手への評価に基づいて距離を変える




④都度、自他の評価を更新し続ける


一度自他の評価をしたら、それで終わりでは無いと思います。

自分の好き嫌いも、他者への評価も変化してゆく筈だと思います。

ですから、
一度決めた評価を固定観念とせずに、日々自他を評価し続けて更新してゆき、
それに基づいた距離も変えてゆく事が必要だと思います。




⑤”調整役の部分(脳の回路)”を作動させる


但し、
相手や自分が苦しくなるまで相手と近づきすぎたり、
「近づきたいのに近づけない」というジレンマや
不安・恐怖・怒り・嫉妬・過度の執着等が生じた場合は、
前回までにお書きした、”調整役の部分(脳の回路)”を作動させる必要がある
と思います。

※詳細をお書きする事は紙面の都合上無理ですので、
 一つのヒントをお書きするにとどめました。

 それ故、お独りでは難しい場合はお気軽にご相談下さい。



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2023/1/25 (水)

どうすれば他人との適切な距離が取れるのか?③1対1編(2)

<前回からの続き>

<どうすれば他人と適切な距離が取れる様になれるのか?
 (1対1編)(2)>




前回お書きした「A」「B」「C」の例の様に、”調整役”の部分(脳の回路)
多くの場合、安心・安定をもたらす様なイメージや思考を送り込んでくれる
筈です。


例えば「A」の様に相手への怒りに対しては、
相手の優しさやしてくれた恩等、
つまり”相手は敵では無くて味方だよ”
という事を示すイメージや思考を送り込んでくれている訳です。


また、「B」「C」の様に嫉妬心や不安・恐怖に対しては
相手との楽しい思い出や優しさ・気遣い等、
つまり”相手は私の事を十分に大切に思って、愛してくれているよ”
という事を示すイメージや思考を送り込んでくれている訳です。


ですから、
彼氏など「適切な距離が取りたい!」と感じている相手に対して、
「彼に怒りや不信感や不安、嫉妬等を感じた時に、
 もし彼がヒロミなら、”調整役”の部分(脳の回路)”はどんなイメージを見せて
 どんな思考を送り込んでくれるだろうか?」
と考えて、

彼氏に当てはめて、該当するイメージや思考を持ってくる練習を重ねる
のが役に立つと思います。

例:「わ~今、淳君(彼氏)にムカついた!・・・
   でも、彼が優しくしてくれた場面をできるだけ思い浮かべよう!
   ・・・え~と、あの時もそうだよなあ、そしてあの時も・・・。
   有難いなあ~・・・”この人は私の味方だ!”・・・
   その言葉、何度も心の中で唱えよう!」等々。




(2)適切な距離感が取れている相手が居ないと感じた場合
 (”調整役”の回路が未形成の場合)

前回お書きした「(1)」を参考にして、

例えば、

A「相手が敵だ!と感じてイラっと来た時」
 =”怒りの部分”が作動した時の為に、

 相手が自分の味方だと感じた場面のイメージを沢山思い出し、
 それに伴う考え(例:「彼は私の味方だ!」等)も併せて、
 ”調整役”と書いた紙の枠内にそれぞれタイトルを付けて書き出してみる
 のもいいでしょう。

 そしてその紙を持ち歩き、彼に「イラっ!」とする度にその紙を見て、
 そこに書いてあるイメージを浮かべ、その思考(言葉)を唱える
 のもいいと思います。

また例えば、

B、Cの「嫉妬や不安・恐怖、寂しさが出て来た時」
=”不安・恐怖の部分”や”過度に親密さを求める部分が作動した時の為に、

 相手が自分を大切にしてくれているとか愛情を感じた場面や
 気遣ってくれた場面等のイメージを沢山思い出し、
 それに伴う考え(例:「彼は私の事を大切に思ってくれている!」等)
 も併せて、
 ”調整役”と書いた紙の枠内にそれぞれタイトルを付けて書き出してみる
 のもいいでしょう。

 そしてその紙を持ち歩き、彼に「不信・不安・嫉妬」等を感じる度に
 その紙を見て、そこに書いてあるイメージを浮かべ、その思考(言葉)を
 唱えるのもいいと思います。

それを繰り返してゆくと、”調整役”の部分(脳の回路)が形成されてゆく
筈です。


※詳細をお書きする事は紙面の都合上無理ですので、
 一つのヒントをお書きするにとどめました。
 それ故、お独りでは難しい場合はお気軽にご相談下さい。




次回は「他人と適切な距離感が取れる様になる為のヒント」「集団編」
についてお書きしてゆきたいと思います。

<次回へ続く>



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2023/1/23 (月)

どうすれば他人との適切な距離が取れるのか?②1対1編(1)

<前回からの続き>

前回までに、

「他人との適切な距離感が取れないのは、
 ”過度に親密さを求める部分(脳の回路)”が作動している時
 は必要以上に相手との距離を縮めるが、

 ”防御・防衛する部分(脳の回路)”が作動すると、
 相手への不信感から必要以上に距離を取ってしまったり、
 攻撃的になってしまったり、いきなり関係を断とうとしたりしてしまう。

 つまり、”丁度良い距離感を取ってくれる部分(脳の回路)”が未形成、
 或いは使われていない無いから。」

「だとすれば、各部分(脳の回路)を俯瞰できる調整役の部分(脳の回路)
 を形成・利用してゆく必要がある」

といった私の推察をお書きしました。

今回からはその考え方を基に、
「他人と適切な距離感が取れる様になる為のヒント」
「1対1編」「集団編」に分けてお書きしてゆきたいと思います。




<どうすれば他人と適切な距離感が取れる様になれるのか?
 (1対1編)(1)>

①”調整役”の部分(脳の回路)の有無を調べる

まず、長年の親友や家族・親族等の中に、
自分にとって理想の心的な距離が取れている相手が居るか否か?
を考えてみましょう。


例:「幼馴染のヒロミだけは私の気持ちをわかってくれるから、
   ヒロミの事は信頼して何でも話せる。
   そしてヒロミと話をしててもイラつく事も無い。

   また連絡を取る時も、ヒロミが忙しくなさそうな時を考える等、
   気を遣う事もできる。

   かと言って誘いを断られたり暫く連絡が無くても落ち込む事も無い
   ・・・。」

こうした相手が思い浮かぶ場合は”調整役”の部分(脳の回路)が形成済みで、
 逆に、”そんな相手なんて誰一人いない!”と感じるのであれば、未形成
 だと考えてよいと思います。




②”調整役”の部分(脳の回路)を形成または利用する  


(1)適切な距離感が取れている相手が居ると感じた場合
 (”調整役”の回路が形成済み) 


その相手にイラっとしたり、不信感や不安を感じた時、
つまり”防御・防衛する部分(脳の回路)”が作動し始めた時や、

必要以上に相手との距離を縮めようとする”親密さを求める部分
(脳の回路)”が過度に作動し始めた時には、
”調整役”の部分(脳の回路)どの様にして怒りを鎮めたり、不信感・不安
や執着心を和らげているのでしょうか?


例えばその相手が

A:何気なくイラっとさせる言葉を発した時
 =”防御・防衛する部分(脳の回路)”の中でも特に”怒りの部分”が作動、

B:不信感や不安・嫉妬等を感じた時
=”防御・防衛する部分(脳の回路)”の中でも特に”不安・恐怖の部分”が作動

C:寂しさや不安から、もっと距離を縮めたくなった時
= ”過度に親密さを求める部分(脳の回路)”が作動している


そんな時にはどの様な思考やイメージが”自動的に”沸いて、
あなたの気持ちを安定させてくれるのでしょうか?


(例)

A:以前ヒロミが「彼氏が束縛する人で、近頃は自分の時間も取れなく
  なっちゃって、大変なんだ」と言った時に、

  私は「彼氏が居ない私への嫌味??」と感じてイラっと来た・・・。
  でもすぐに、ヒロミが私に優しくしてくれたいくつかの場面
  が浮かんで来て”ヒロミは私の味方だ!”という考えが出て来て、
  それを心の中で言い聞かせたら、すぐに怒りは収まった・・・。


B:ある時ヒロミを誘ったら、「ゴメン!先約が入ってるんだ・・・」
  って断られた。
  そしてその日のヒロミのSNSを覗くと、私の知らない友達と
  楽し気に遊んでる画像がUPされていた・・・。

  私は「私よりその子の事を優先するんだ・・・」と嫉妬心や
  ヒロミに見放される恐怖が沸いて来た。

  でもすぐにヒロミとの楽しい思い出やヒロミが優しさを発揮したシーン
  が出て来て、”ヒロミは優しくて正義感が強いから、
  律儀に先約の人を優先したんだろうなあ”という考えが出て来て
  落ち着く事ができた。


C:この前ヒロミと電話した時にヒロミが
 「ゴメン!ちょっと急ぎの用が入ってるので、また後で電話するね!」
 と言って電話を切ったのに、その日のうちには連絡が来なかった・・・。

  夜になって不安と寂しさで何度も電話を掛けようと思ったが、
  ヒロミが私を気遣ってくれたシーンがいくつも浮かんで来て、
 「ヒロミも忙しいんだろうなあ。あ~今度は私が彼女を気遣って
  あげなくちゃ!」という考えが出て来て、

  彼女を気遣って電話を掛けるのを我慢出来てる私に対しても
  暖かい気持ちになった。


等々。

<次回へ続く>



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2023/1/20 (金)

どうすれば他人との適切な距離感が取れるのか?①

<前回からの続き>

前回、
「他人との距離感がわからなくて
 傷ついたり傷つけたりを繰り返してしまうのか?」
の原因について、

「感覚過敏を有している為、相手の自分へのネガティブな情報を拾う。


心が傷ついて、より敏感になる


他人に対して常に不安・恐怖・不信感を抱く事で、
 傷つかない様に防御する部分(脳の回路)が形成される。


更にその不安・恐怖から自らを防衛する為に
「他人から逃げる」「関係を断つ」「攻撃する」「相手に全て合わせる」
 等の部分(脳の回路)も形成される。


一方では「相手と親密になりたい」という部分(脳の回路)あって、
 この部分が強く働いている時は、相手との距離を近づけ過ぎたり
 異常に執着する。


ところが、相手に近づきすぎた為に防御・防衛する部分が作動すると、
 一転して相手を疑って遠ざけたり、自ら離れたり攻撃を加えたりする。


つまり過度に「親密さを求める部分」が作動している時は
 必要以上に相手との距離を縮めるが、
 「防御・防衛する部分」が作動すると、相手への不信感から
 必要以上に距離を取ってしまったり、攻撃的になってしまったり、
 いきなり関係を断とうとしたりしてしまう。


即ち、「丁度良い距離感」を取ってくれる部分が無い。」


といった私の推察をお書きしました。

もしそうだとすれば、何故そうなってしまうのでしょうか?


恐らくそれは、
各部分(脳の回路)を俯瞰できる調整役の部分(脳の回路)が未形成、
或いは使われていないからではないでしょうか?

だとすれば、
その部分を形成・利用してゆく必要があると思います。


次回からは、その為のヒントを「1対1編」「集団編」に分けて
お書きしてゆきたいと思います。



<次回へ続く>



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2023/1/18 (水)

何故他人との距離感がわからなくなるのか?

<前回からの続き>

今回は
「何故他人との距離感がわからなくて
 傷ついたり傷つけたりを繰り返してしまうのか?」
について、
私なりに考える原因をお書きしたいと思います。




<他人との距離感がわからなくなる原因>

生まれつき(遺伝的に)、或いは成育環境(後天的)によって
 感覚過敏を有している

※1:敏感だから傷つき易い(遺伝的)
  ⇒傷つけられたから、より敏感になる(後天的)・・・
  という悪循環があると考えられます。

   


②それ故、他人の顔色の変化や態度等の情報を敏感に拾ってしまう




③特に相手の自分への冷淡さ・否定・蔑み・嫌悪・怒り等の情報を
 細かく拾う




④そうなると、その拾った情報が事実か否か?に関わらず、
 深く傷つきそれらがプチトラウマとして蓄積されてゆく。




⑤そうして、他人に対して常に不安・恐怖・不信感を抱く事で、
 傷つかない様に防御する部分(脳の回路)が形成される




⑥更に、その不安・恐怖から自らを防衛する為に、
 「他人から逃げる」「関係を断つ」「攻撃する」「相手に全て合わせる」
 等の部分(脳の回路)も形成される


※2:上記の「③」~「⑥」に関して、
   養育者との間で愛着形成が成されていれば、
   トラウマレベルにまでは傷つきにくいと思いますし、

   傷つかない様に防御・防衛する部分が他人に対して常に働く
   という事は避けられると思います。 
   (但し、虐待ネグレクト・性被害等は別として)




⑦一方では、幼い頃から存在する「相手と親密になりたい」
 という部分(脳の回路)があると考えられますが、
 この部分が強く働いている時は、相手との距離を近づけ過ぎたり、
 異常に執着するのだと考えます。




⑧ところが相手に近づきすぎた為に防御・防衛する部分が作動すると、
 一転して相手を疑って遠ざけたり自ら離れたり、攻撃を加えたりする
 でしょう。




⑨つまり、「親密さを求める部分」が作動している時は
 必要以上に相手との距離を縮めるが、

 「防御・防衛する部分」が作動すると、相手への不信感から
 必要以上に距離を取ってしまったり、攻撃的になってしまったり、
 いきなり関係を断とうとしたりしてしまうのだと思います。

 だとすれば「丁度良い距離感」を取ってくれる部分が無い
 と言えるでしょう。




それでは、
どうすれば他人と適切な距離感を取る事が出来るようになるのでしょうか?

次回からは、そのヒントをお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2023/1/16 (月)

他人との距離感がわからない人へ

「他人との距離感がわからず、いつも人間関係で悩んでいます。」


「折角仲良くなったと思ったら、何故か距離を取られてしまって、
 寂しい想いをする・・・
 いつもこうなってしまうのは僕に問題があるのかなあ?・・・」

「他人には自分の意見を言えないし
 職場でも頼まれたら断る事ができません。

 でも彼氏にだけは我がままになってしまい、よくケンカしてしまいます
 ・・・。 こんな私はどこかおかしいのでしょうか?」




うちのルームにも、
他人との距離感が掴めずに、人間関係でお悩みになってお越しになる方
も多いです。


もしあなたがそう感じているのなら、

あなたは変わった人では無く、
「他人と親密になりたい!」といった極めて正常な欲求の持ち主だと思います。

だって
「他人と親密になりたい!」という欲求がそもそも無ければ、
どんな相手とも等しく距離を取って、それでいて寂しさを感じないでしょう。

つまり

「他人に近づきたい!親密になりたい!」と思いながら、
中々うまく行かないから悩んでおられる訳です。


それでは、
何故あなたは他人との距離感がわからなくて
傷ついたり傷つけたりを繰り返してしまうのでしょうか?

その辺りを私の考えを基に、次回お書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2023/1/13 (金)

どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?④

<前回からの続き>

前回お書きした事を参考にして頂いて、

「”症状”に代わって今現在の自分にとっての心を安定させる可能性があるもの」
を見つけ、徐々に移行してゆく事の実行と共に、

「自分の(脳の)中に心を安定させる機能を作る」事を行うのも
心の安定化に繋がると思います。


今回は、そのヒントをお書きしたいと思います。




<どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?>

④自分の(脳の)中に心を安定させる機能を作る

不快刺激から来る様々な感情(不安・恐怖、自責・罪悪感・恥、
悲しみ・虚しさ、怒り・恨み等)を放っておくと、
それを安定させようとする無意識(主に脳の辺縁系の働き)のシステムが働いて
様々な症状や”問題行動”を創り出そうとするでしょう。


だとすればこういった感情を放っておくのではなく、
いち早く調整してあげる必要があると思います。

ところで、ここで言う「感情調整」とはどういった事を指すのでしょうか?


例えば、雷の音を怖がって泣きじゃくっている赤ちゃん・・・。

親御さんなら恐らく興奮を鎮める為に、抱き上げて頭や背中を撫でてあげて
「大丈夫、大丈夫」とにっこり微笑んであげるのかも知れません。


また例えば、運動が苦手な幼い我が子が運動会のリレーに出る事になって
不安に襲われている時・・・。

親御さんなら「たとえ遅くても抜かれても、みんなに文句を言われても
頑張り屋さんで妹に優しくいあなたの事をママは大切に思っているよ!」
等と励ましてあげるのかも知れません。


或いは、
何気ない一言で友達を傷つけてしまい、罪悪感を手放せない我が子・・。

親御さんなら「〇〇君にはちゃんと謝ったし、
それでけ罪の意識を感じてるあなたは偉いと思うわ!
ママはあなたの事を許してるけど、自分を責め続けてるあなたを見てると
ママは辛いの・・・。

きっと”もう二度と同じ事をしない”って決めたんじゃないのかしら・・。
そうやってまた一つ成長してゆく姿を見てると頼もしいわ!
落ち込んでる友達を励ましたり、困っている子を放っておかないあなたは、
どんな素敵な大人になるのか楽しみだわ。」

等と慰めて力づけるかも知れません。


更には、
「弟が先にちょっかい出して来たのに、何でパパは俺だけ怒るんだよ!
 あのクソ親父!許せない!」怒りまくっている我が子・・・。

親御さんなら、「弟と何があったの?・・・
なるほど、それはあんたが怒るのも無理ないよね!
それをあんな風に理由も聞かずに怒られたら腹が立つよね!
お父さんにも私からちゃんと言っておくから・・・。

ただもしかするとお父さんはあんたが頼りになる男だと期待してるからかもね?
だって、期待してなかったら怒らないと思わない?
お母さんから見ても、弟の事をちゃんとリードしてあげて
頼もしいと感じてるし、あんたのお陰で随分助かってるのよ。」

等と怒りに共感して、落ち着かせてゆくかも知れません。

この様に、

恐怖に襲われてる子を安心させたり、

不安や悲しみに襲われている子を励ましてあげたり、

罪悪感や恥の感情に襲われてる子を慰めて力づけてあげたり、

怒りに襲われてる子に共感し、落ち着かせたり・・・。


こういった事を「感情調整」と言って、
みなさんも子供や弟妹、親友等にされて来られた事ではないでしょうか?


それを自分自身に対してしてあげる事が役に立つと思います。

そのやり方の詳細は省略しますが、ヒントとしては

「その感情に襲われてる子供の自分」

「その子の感情を調整してあげる大人の自分」
を分ける事です。

そして例えば、
紙に子供の自分の「思いや感情」を書いて
それに対して大人の自分として感情を調整する言葉を書く

或いは子供の自分が胸の中に居ると感じて
その子に対して大人の自分として呼びかける
等が有効だと思います。

※お独りでは難しい場合はお気軽にご相談下さい。



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2023/1/11 (水)

どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?③

<前回からの続き>

前回お書きした事を参考にして頂いて、

「”症状”に代わって今現在の自分にとっての心を安定させる可能性があるもの」
が見つかれば、そちらの方向へ徐々に移行してゆきましょう。


今回は、そのヒントをお書きしたいと思います。




<どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?>

③”症状”の代わりになる「心を安定させるもの」へ徐々に移行してゆく


今迄は”症状”によって心の安定化を図ってきたとすれば、
脳の神経回路の中に「症状による安定化回路」ができている筈です。

だとすれば、その回路を使わずに他の回路を作るという事に対して
脳の抵抗はとても強いものだと思われます。

それはまるで握っていた命綱を「そこから手を放してこっちに掴まれ!」
と言われる様なものだと思います。

ですから、
”代わるもの”に移行する時には脳にその変化を気づかれないくらいに、
少しずつ少しずつ移行してゆく必要があると思います。


例えば、
ギャンブル依存の人が”代わるもの”として、難易度が高いルアーでの大物釣り
や登山をやってみたいと思ったとします。

その場合は、
ギャンブルをいきなりやめて大物釣りや登山へ移行するのではなく、
例えば週3日ギャンブルしてたのを半日だけ”代わるもの”に纏わる事をする
(例:その情報を集める、ネットで道具を選ぶ、計画を練る等々)

そして、徐々に”代わるもの”の事を考える時間を増やしてゆきましょう。
(症状に纏わる時間を減らすというよりも”代わるもの”に纏わる時間を
徐々に増やす感覚)

※勿論、触法行為や加害行為等今すぐやめないといけない事は別ですが・・。
 その場合は”代わるもの”をできるだけ沢山用意して、
 それに充てる時間を目いっぱい取る必要があるでしょう。

次回は、不快刺激から来る不安定さに直接働きかける事を目的とした
「自分の(脳の)中に心を安定させる機能を作る」
についてお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2023/1/9 (月)

どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?②

<前回からの続き>

前回お書きした事を参考にして頂いて、
ある程度「今現在の自分にとっての心を安定させる方向性(傾向)」
を仮定できれば、

症状の「代わりになるもの」を見つけてゆきましょう。


今回は、そのヒントをお書きしたいと思います。




<どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?>

②”症状”の代わりになる「心を安定させるもの」を見つける

前回の記事をご覧になって、
ご自分の心の傾向(どの方向で心を安定させるか?)が仮定できれば、

それと同等の作用・効果を持ち、尚且つ自分(や周囲)がより望む方向性へ
シフトできる”代わりのもの”を見つけましょう。

例1:前述の「B」

 「依存症」

 (嘔吐無しの)過食」

 「モラハラ・パワハラ等(他人を支配・コントロールしようとして)キレる」

 「(罪悪感を伴わない)盗撮・痴漢・万引き等の触法行為・加害行為」

 等は、

 不快刺激から来る不安定さを”快刺激”や”興奮”によって心の安定化を
 図っているといった推測が正しければ、

 「ギャンブルや過食の代わりに自分がしたい趣味を手当たり次第にする」

 「モラハラ・パワハラする上司に、嘘でも演技でも良いので
  思い切り感謝したり持ち上げて、”快刺激”を与えてあげる」

 「盗撮の代わりに”ワクワクドキドキ”する楽しい事、

  例えばジェットコースターやロッククライミング、
  秘境の撮影旅行等を試してみる」

 等々。

例2:前述の「C」

 「自傷行為」

 「自殺念慮」

 「過食嘔吐(嘔吐の苦しみ⇒すっきり感)

 「拒食症(食べない苦痛⇒痩せる快感)

 (罪悪感を伴わなう)盗撮・痴漢・万引き等の触法行為・加害行為」

 「ワーカホリック」

  等は、

  より強い不快刺激(+その後の快感)によって
  現実の不快刺激から来る不安定さを抑え込むと考えられますので、

 「マラソンや登山、スカイダイビング、自転車での遠乗り、

  ”滝行”等の修行に挑戦する」

  等々。

例3:前述の「D」

 (支配・コントロールの意図なしに)他人にキレる」

 (ある種の)パニック発作・過呼吸等」

 等は、

 溜まった不快刺激(による不快感情)を一気に(放電)放出している
 のだとすれば、

 「カラオケルームで心の中の不快に感じるものを大声で吐き出す」

 「サンドバッグやクッションを叩きながら溜まっている感情を
  動作と言葉で吐き出す」

 「誰かに不安や愚痴を聞いてもらう」

  等々。

例4:前述の「E」

 (わかってくれない)親・配偶者・恋人等にキレる」

 「共依存」

  等は、

  他者からの助け・愛情によって不快刺激による不安定さを安定させる事
  が目的だとすれば、

 「ペットを飼う」

 「SNSでできる限り多くのフォロワーを集める」

 「居心地の良いグループを見つける」

  等々。

例5:前述の「A」

  ある種の「抑うつ状態」

  ある種の不登校引きこもり

  等が、

  不快刺激を遮断する事で心の安定化を図っているとすれば、

 「イヤーマフやサングラスを着ける」

 「保健室登校やフリースクールも考える」

 「仕事内容や部署異動、転職等も考慮してみる」

  等々。

※1:勿論「A」~「E」のタイプにはっきりと分かれている訳ではなく
   同じ人でも状況によって安定化のさせ方が違ってくるでしょうし、
   「A」+「B」等と、複数のシステムが働いている場合もある
   と思います。

   ですから、一番確実なのは
  「過去に同じ様な不安定さに陥った時に、誰とどこで何をしていた時に
   一瞬でも安定したか?」
  「今現在でも、誰とどこで何をしている時に一瞬でも安定するか?」
  の場面をできるだけ沢山集めてゆく事だと思います。


※2:「薬が効かない」という場合
   =薬はある特定の神経伝達物質に作用し、その増減・流量を
    コントロールして、心の安定化を図るものですが、

    例えば表面上は同じ抑うつ状態を示していても、
   「A」タイプの場合はセロトニンの流量を増やす抗うつ薬で安定する
   と思いますが、
   「E」タイプには効果が見られないと思われますし、
   「B」「C」タイプに必要な神経伝達物質の働きを抑制する方向へ
   作用すると思いますので、逆効果になる場合もあるかも知れません。

   (薬が効かない方はお気軽にご相談下さい)



<次回へ続く>



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2023/1/6 (金)

どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?①

<前回からの続き>

前回、
「殆ど全ての”症状”と言われるものは、
 その人にとっての不快刺激から来る心の不安定さから逃れ、
 安定化を目指すといった脳のホメオスタシスとも言える働きによるもの
 だと考えている。」

「つまり”症状”によって心の安定化が図られている訳だから
 それを無くしてしまうと不安定に逆戻りするだろう。
 だから私は、”まず症状を抑えよう!”という考え方には賛同できない」
といった私の考え方をお書きしました。

だとしても、
実際に”症状”に苦しんでいるご本人やご家族はどうすれば良いのでしょうか?

今回は、そういった方へのヒントをお書きしたいと思います。

(※勿論、今の自分にとっての不快刺激が明確であれば、
  それを避ける為の環境調整等も必要だと思います)




<どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?>

①今現在の自分にとっての心を安定させる方向性(傾向)を知る

今現在の不安・恐怖・不満・混乱等の不快刺激から来る
心の不安定さから逃れ、安定させる為に”症状”が生じているとすれば、

結果として”症状”が必要なくなる為には
それに代わる”心を安定させるもの”を見つけ、
徐々にそちらの方へ移行してゆく事が必要だと思われます。


但しここで注意しないといけない事は、
心の安定化の方向性は個々の人毎に、しかもその状況によって違って来る
と思います。

だとすれば、
まずは「その人にとって今の状況で、心を安定させる為には
どの方向へ持ってゆけば良いのか?」を掌握する必要があるでしょう。

私が思うに、
心を安定させる方向性としては大まかに分類すると


A.不快刺激を遮断する

これは主にセロトニンやGABAを基にそれに纏わる神経系を活性化し、
心の不安定さを鎮静化する方向と言えるでしょう。

例:ある種の「抑うつ状態」、ある種の「不登校・引きこもり」等。


B.快刺激や興奮によって不快刺激から来る不安定さを抑え込む

これは主にドーパミン(やアドレナリン)を基にそれに纏わる神経系を活性化し、
”快刺激”や”興奮”によって心の安定化を図る方向と言えるでしょう。

例:多くの「依存症」「(嘔吐無しの)過食」
 「モラハラ・パワハラ等(他人を支配・コントロールしようとして)キレる」
 「(罪悪感を伴わない)盗撮・痴漢・万引き等の触法行為・加害行為」
等。


C.より強い不快刺激によって現実の不快刺激から来る不安定さを抑え込む

これは主に、より強い不快刺激を創り出す事によって
それを抑え込もうとして働く、主にノルアドレナリンやセロトニン、
そしてモルヒネ様の脳内麻薬とも言えるオピオイドの分泌によって
現実の不快刺激まで抑え込もうとする方向と言えるでしょう。
(強い苦痛⇒快感)

例:「自傷行為」「自殺念慮」「過食嘔吐(嘔吐の苦しみ⇒すっきり感)」
  「拒食症(食べない苦痛⇒痩せる快感)」「ワーカホリック」
  「(罪悪感を伴わなう)盗撮・痴漢・万引き等の触法行為・加害行為」
等。


D.溜まった不快刺激(による不快感情)を一気に(放電)放出する


これは不快刺激を放出できずにため込んだ場合に生じると考えられます。

例:「(支配・コントロールの意図なしに)他人にキレる」
  「(ある種の)パニック発作・過呼吸等」


E.他者からの助け・愛情によって不快刺激による不安定さを安定させる

これは主に”愛情ホルモン”と呼ばれるオキシトシンを希求し、
それによって心の安定化を図る方向と言えるでしょう。

例:「(わかってくれない)親・配偶者・恋人等にキレる」「共依存」

  ※1:「恋愛依存・性依存」等は多くの場合、これに加えて
     上の「B」の”快刺激”も伴う事が多いと思います。

  ※2:「対人恐怖」等の「社交不安障害」は
     「A」だけでは、益々人と関われなくなり辛くなるので、
     「E」や「B」等の他のシステムが必要な場合もあると思います。

※注意が必要なのは、上の「B」~「E」等では
 不快刺激に満ちている時は「抑うつ」とされ、
 そこから逃れようとしている時は「ハイ」になっている事がありますので、
 「双極性障害」と診断されてしまう事もあり得るでしょう。

この様に
「今現在の自分にとっての心を安定させる(”症状”の)方向性(傾向)」
類推できれば、

次に
”症状”と同じ作用・効果をもたらす「心を安定させる代わりのものを見つける」
に移ります。

<次回へ続く>



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2023/1/4 (水)

症状は無くそうとしない方が良い

前回
「表面に出ている”症状”は譬え「自傷行為」や「加害行為」であろうが、
 メンタルの安定に必要であるもの」

「それ故”症状消失”をターゲットにするのではなく、その根っこにある
 脳の働き⇒心の働きの中にその”症状”を維持させている”原因”を
 お話をお伺いして類推し、その中でも変えられない部分は受容し、
 変えられる部分を変えてゆく事で、
 結果として”症状”が必要無くなる方向へ導く」
といった私の考え方をお書きしました。


今回からはその補足として、
「何故症状を無くそうとしない方が良いのか?」
では
「どうすれば症状が必要無くなる方向へ持ってゆけるのか?」
についてお書きしてゆきたいと思います。




<何故症状を無くそうとしない方が良いのか?>

まず、
メンタルに端を発すると考えられる”症状”とは一体何なのでしょうか?


私は殆ど全ての”症状”と言われるものは、
その人にとっての不快刺激から来る心の不安定さから逃れ、
安定化を目指すといった脳のホメオスタシスとも言える働きによるもの
だと考えています。


例えば、
ある人にとって「抑うつ」という”症状”は
それによって、学校や職場等の対人関係で被る不安・恐怖や
過度のプレッシャーから生じたストレス等の不快刺激から逃れ、
家に閉じこもってそれらを避けて心の安定化を図る
といった脳機能が働いているのかも知れません。
(不登校・引きこもり等もこれに当てはまると思います)


また例えば、
ある人にとって「盗撮・痴漢・万引き等の触法行為」
「ギャンブル・恋愛・性・アルコール・過食・買物・ゲーム等の依存」
といった”症状”
不安や不満・空虚感等の精神的なストレスから来る不快刺激を避けて
心の安定化を図る、
といった脳機能が働いているのかも知れません。


或いは、
ある人にとっては「家族や恋人にキレる」事で、
不安や満たされなさ、無力感、自己否定等の不快刺激を避けて
心の安定化を図っているのかも知れません。


更には、
ある人にとって「パニック」という”症状”
不安・怒り等の溜まってしまった不快刺激を一気に放電して
心の安定化を図る、といった脳機能が働いているのかも知れません。


同様に
ある人にとって「リストカットや抜毛等の自傷行為」「希死・自殺念慮」
絶えられない心の痛みや「死んだ方が楽だ!」とまで感じる不快刺激から
脱出して心を安定させる唯一の方法であったり希望の光なのかも知れません。

その様に考えると”症状”によって心の安定化が図られている訳ですから、
それを無くしてしまうと不安定に逆戻りするでしょう。


ですから私は「まず症状を抑えよう!」という考え方には賛同できません。


とは言え、
実際に”症状”に苦しんでいるご本人やご家族はどうすれば良いのでしょうか?

そのヒントを次回お書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2023/1/2 (月)

今年こそ悩み・不安・症状・生き辛さを克服しましょう

皆さん、あけましておめでとうございます

お陰様でうちのルームも来月で開設11年を迎えます。

この間、
5,000人の方のカウンセリング(延べにすると10,000回以上)
を差し上げて参りました。

メンタルの悩みや所謂精神疾患と診断された方等、
考え得る殆ど全てのケースを経験させて頂きました。

中には、
「解離性同一性障害」「パーソナリティー障害」「発達障害」「摂食障害」
「ギャンブル・恋愛等のあらゆる依存症」「双極性障害」「重度のうつ」
「DV・モラハラの被害者・加害者」「パニック障害」
「性犯罪の加害者・被害者」「(複雑性)PTSD」「強迫性障害・加害恐怖」
「視線恐怖・対人恐怖等のあらゆる恐怖症」「不登校」「愛着障害」
「情緒障害」「自傷行為」「希死・自殺念慮」等で苦しまれ、
お医者さんや他のカウンセリングでは中々改善しない、所謂「難治例」
のクライアントさんのお手伝いも多数差し上げて参りました。


私の考えでは、
表面に出ている”症状”は、譬え「自傷行為」や「加害行為」であろうが、
メンタルの安定に必要であるものと考えております。


それ故、
”症状消失”をターゲットにするのではなく、その根っこにある
脳の働き⇒心の働きの中にその”症状”を維持させている”原因”を
お話をお伺いして類推し
その中でも変えられない部分は受容し、変えられる部分を変えてゆくお手伝い
を差し上げ、結果として”症状”が必要無くなる方向を目指してゆきます。

ですから、
”対症療法”や症状という”結果”に働きかけるやり方とは
一線を画しております。

(勿論、必要な場合は応急処置的に症状を一旦抑える方向で進める場合
 もあります)


もしあながた
「今迄心療内科や精神科、他のカウンセリングではうまく行かなかった」
とお感じになっておられ、
「今年こそ、今度こそ改善したい!」と思われてるのであれば、
一度お越しになる事もご検討されてみてはいかがでしょうか?


詳しくはお問合せを頂くか、私のこれまでのブログやコラムの記事
 をお読み頂ければ私の考え方の一端をご理解頂けると思います。



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